清白寺
山梨県山梨市三ヶ所620   電話:0553-22-0829
 清白寺は、足利尊氏が夢窓疎石(国師)を開山とし、正慶2(1333)に創立したと伝えられる臨済宗の寺院。夢窓がこの寺とどのような関係にあったかは「年譜」に書かれていないやめに不明である。しかし、生前の姿をあらわしや木造があることから、相当深い因縁があると思われる。

▲参堂は国師縁の梅が植えられている

▲国宝仏殿
 仏殿の建立は、組物に墨書が発見され、応永22年(1415年)と判明した。天和2年(1682年)の寺院火災にも災いをまぬがれた貴重なものとなっている。
この仏殿はわが国の仏教建築の主な様式のひとつである禅宗様建築の代表的遺構として知られ、「方三間裳階付仏殿」とよばれる形式の典型例でもある。

▲庫裏
 元禄26年(1689年〜1693年)に再建されたも。構造形式は、正面6間、側面9間、一重切妻・妻入・茅葺になっている。風格のある雄大な屋根と、意匠をこらしたはなやかな禅宗様庫裏で、江戸時代中期における庫裏の様式を表している

▲伏目の瞑想姿で溌剌とした尊像
 夢窓国師坐像の特徴は、「夢窓の撫で肩」といわれる極端な撫で肩が有名なほか、頭頂の尖る卵形の顔、鼻下の長さ、下唇などがあり、この清白寺の国師像は、その特徴をよくとらえている。国師像は多くあるが、在世中に造られたいわゆる寿像は、天龍寺妙智院蔵の画像があるのみ。

▲庫裏の梁

▲庭園側から見た庫裏

▲庭園は川石によるものである。蓮が茂っていてよくわからないのが残念