無鄰庵  池泉回遊式  明治時代
京都市左京区南禅寺草川町  電話:075−222−4105
  無鄰庵は、1894〜96年に明治・大正の元老山県有朋が京都に造営した別荘である。その名は、有朋が長州に立てた草庵が隣家のない閑静な場所であったことから名付けられたという。その後京都の木屋町に別荘を構え、やはり無鄰庵と号した。その後さらに現在地に大きな庭の造営に取り掛かり1896年に完成。
  この庭の特徴は、東山の借景と疎水による豊かな水の流れである。特に一番奥にある滝は醍醐寺三宝院に倣って作った。全体的には借景を主体とした、穏やかな自然主義的傾向の庭である。

▲穏やかな東山を望む絶好の場所に山荘建てた

▲三段落としの滝  滝落ち面が右、左、右と三段になっていて、三宝院の滝そっくりの形をしているが、鯉魚石、蓬莱山の石組みもなく、信仰に根ざしていない。

▲茶室前の遣水

▲滝から流れてくる遣水

▲水の多い山荘で二筋が合流

▲秀吉が醍醐山中で取り残したといわれる石

▲散策道