福田寺

左側軒下にある稜角の鋭い石と、中山村枯滝石組み、右側出島先端の傾斜した石組み、さらにその右側にある三尊石組みの石は鋭く立ち上がっていて、この庭の空間構成美の原点である。

手前にある出島の石組みとと奥にある三尊式枯滝石組みが有機的に繋がっていて、奥行きが感じられる地割である。このような構成の庭は当寺の様に蓮如に関係がある、赤田家庭園(長浜市)や願行寺と似ている。この事は偶然の一致とは思えず、蓮如と庭園の関係を調べる必要がある。蓮如は西芳寺の復興にもつくしたとの伝承もあることから、なおさらである。

上記写真と同じデータ―であるが横長にトリミングした。

壮観な石組中央部

三尊式枯滝の石組み構成は青岸寺の三尊石組みとその下にある不動の滝石組みを連想させる。香取式とも言える地割の良さと、稜角の鋭い石の庭は湖北地方に多いが江戸時代にあって脈々と続いた伝統を感じることが出来る。

滔々と流れ落ちる枯滝の造形。自然石を組み合わせることで、このような自然を超えた自然の風景を作ることが出来るのが日本庭園である。

右出島先端の傾斜した石と、その下部石組

三角錐のような激しい石による三尊石組み
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