ヴェローナ
  この街を特徴付けているのは、三つある。先ずロマネスク教会のサン・ゼノ・マッジョーレ教会は12世紀のロマネスク教会だ。この様に簡素にして且つ堂々とした教会があまり解説されていないのが不思議だ。フランスならば大騒ぎである。イタリアには名建築が多すぎるのかもしれない。次はシェイクスピアの名作「ロミオとジュリエット」の舞台だ。それは中世北イタリアを二分していたドイツ皇帝派(主に都市貴族)とローマ教皇派(裕福な市民階級)が互いに反目しあっていたからだ。この話はシエナ、ペルージャ、ボローニャでも出てくる話で、互いに塔を作りあい権勢を誇示した。最後はローマ円形劇場だ。これはローマ時代で最大規模のもの。ヴェローナはヨーロッパとイタリアを結ぶ最も低い峠のブレンナー峠(1370m)の道筋にあり、古来ローマの進出、ゲルマンや神聖ローマ帝国が進入するに重要な役割を果たした。

▲サン・ゼノ・マジョーレ教会 ロマネスク時代のバラ窓は珍しいのでは ▲サン・ゼノの生涯

▲シンプルにして豪華な教会がさりげなくある、さすがにデザインの国イタリア

▲ジュリエットのバルコニー    ▲円形劇場  最大規模で約25000人収容でほぼ完全